誤薬、落薬について語る
おはようございます。
今回はタイトル通り、『誤薬、落薬について』書いていこうと思います。
最近うちの施設で落薬事故が増えているので自分にも言い聞かせる意味をこめて。
誤薬、落薬事故とは
なぜ起きるのか
私が働いてきて思ったことは
服薬自体を日常のルーティン業務の一つとしか考えていないからです。
服薬時に
「飲ませ間違えたら重大事故に発展しかねない」「自分のミスで利用者の健康状態を損ねた」等の危機意識を持って取り組めていないのです。
「とりあえず飲ませる」という思考になっているからこそ服薬手順を守らず、確認を怠り、
誤薬・落薬が起きるのです。
意識の問題ってやつですね。
とりあえず
服薬という行為を安直にとらえるのは本当に危険なことです。
では誤薬・落薬でどういったことが起こるのか書いていきましょう。
重大事故に発展しかねない
服薬は福祉の世界で働くものにおいて切っては切れない関係ですよね。
服薬することにより、健康を維持または予防、精神を安定させる等の効果がありますよね。
服薬はその利用者にとって必要不可欠なものです。
誤薬に関しては、必要のないものを服薬されているわけですから、最悪の場合死に直結しかねないくらい危険なものです。
血圧が低い利用者にアダラート(血圧を下げる薬。高血圧の方が本来飲むもの)を提供する感じですね。
このケースがおそらくそうであると考えられます。
落薬に関しても、本来飲まないといけないものを飲んでいないわけですから、
健康を損ねたり、精神が不安定になり、他利用者に多少行為をしてしまう可能性が高まります。
呑み込み確認を怠るとこの落薬のリスクが高まります。
薬が嫌いな方は吐いちゃったりしますからね。
薬の効能を知らない職員がいる
有料で働いていた時に数人のヘルパーが(10年以上現場で働いている)「この薬はどういう効果があるの?」とよく私に聞いてきたことがあります。
一度ならまだしも、同じことを何度も聞いてきたことがありました。(聞くだけましかな。でも頓服くらいは覚えておいて欲しい)
まあ誤薬・落薬のリスクを全然感じていないから何度も同じことを聞いてくるんだと思いますが。
一番厄介なのは聞かずに誤認していることです。
抜き打ちで薬の効能について覚えているのか聞くと、知らなかったり、薬の効能を間違えて記憶していました。
分からないまま放置するなよって感じですよね。
とりあえず言えることは
薬についての知識があまりにもなさすぎるヘルパーがいたことに唖然としました。
薬の効能を知っておくのも福祉の道で働く者において必要不可欠なものだと思います。
このことは私の働いていた施設だけではなく、他の施設でもきっとあると思います。
薬について分からないことがあるなら、看護婦に聞いてメモを取って記憶し、服薬提供を行うのが本来の形であると私は思います。
看護婦が常駐していない場合は、利用者が何の薬を飲んでいるか逐一確認、全体に周知する場は確実に必要です。
臨時薬に関しても同様に全体に周知する必要があります。でも、臨時薬は状態が悪い時に飲ませる物なので案外全員覚えていることが多いです。
自分は大丈夫だから…この考えを持っているといつか痛い目をみる
誤薬・落薬に対してリスクを感じていない方のほとんどが
「自分は大丈夫」
と思っています。
こういう方は施設で決められた服薬手順を守らなかったり(マニュアルの逸脱)、呑み込み確認を怠ったり、
誤薬・落薬しても、何も思わないですし、
「次はやらないので大丈夫」
と甘い考えで自身の行動を反省しません。(行動自体変えない)
重大事故を起こしてから事の重大さに気付くのです。
まあ遅いですよね。
さらに、訴訟問題に発展する可能性があることだけをはっきり認識しておいてくださいね。
自身の行動によって事故を起こしたのですから訴えられても仕方がありませんよ。
誤薬・落薬を防ぐためには
今回は脅すために書いたのではありません。
誤薬・落薬は正しい手順で行えば防ぐことができるからです。
⓵施設で決められた服薬マニュアルに沿って服薬を行う。
私の前職の施設の場合はダブルチェックが基本でした。
1人が服薬(その時薬が本人のものか、提供時間帯があってるかの確認をしてから服薬)
そしてもう一人が呑み込みを確認するというスタイルでした。
私の施設では服薬を一人で行うことが禁止されていましたが、
人手不足で1人でやらないといけないところに関しては、この手順を一人で行えば問題ないと思います。
ただし、ゆっくりと確実にやってください。一人はリスクが高いですし、ミスの可能性が格段に上がります。
服薬に関しては早さではなく正確性です。
他の人より、遅くても私は問題ないと思いますよ。
そこは頭に入れておきましょう。
また、改善する気がなく、マニュアルを逸脱する方がいる場合は、上司に伝えるべきだと思います。
最悪退職したとしても居続けられる方がデメリットですからね。
②薬の知識を正しく認識する。
薬の種類は多岐にわたりますが、覚えるのは利用者が普段飲んでいるものだけで大丈夫です。
分からないものを看護婦に聞いてみたり、
こういったサイトで調べると簡単に見つけることができます。
臨時薬や頓服についても調べておいた方がいいですよ。
③誤薬・落薬についての定例会を開く
実際に起こった事例をもとに定例会を開くと、全体の危機意識を高めることができるかと思います。
実際に亡くなった人がいると聞いただけで、人は改善行動をとるように心がけるからです。
ただ、期間が開くと、どんどん忘れてしまうので、定期的に行う方が効果的であると思います。
最後に
服薬に関しては常に気を引き締めて取り組むことが必要です。
そうでないと利用者を危険な目に合わせてしまう可能性があります。
一度自身の施設の服薬方法を見直してみてはいかがでしょうか?
では。