介護の現場で働いて味わった無力感。
おはようございます。naoです。
本日は有料老人ホームで働いていた時の話をしましょう。
結論から言うと、介護士は人の命を救うことはできない。
新卒のころのある夜勤。
いつものように巡回していると、頭を抱える利用者を発見しました。
バイタル測定を行うと、上250下180の異常値。
上司に報告するも、見守りとの対応指示。見にもこず。(この頃から上司の判断を鵜呑みにしなくなる)
正直信頼にかけていたので、自身で行動を起こし、救急搬送の手数を踏みました。
救急隊が到着する間際に、嘔吐され、意識レベルが低下し、病院で逝去されました。
後日主任より、「無駄もなく、判断も完璧だった」
との声を頂きました。
施設で亡くなった場合、警察が入ります。(事故か過失の可能性があるため)
その対応が大変なので、他の職員からもよく判断したと言われました。
ただ、私自身は無力感を味わいました。
どんなに適切な行動をとっても、命を救うことができないと。
この頃から、介護という仕事に関して、自分の行動を間違えれば、救えたはずの命を自身で刈り取ってしまうのではないかという気持ちをもってしまい、毎日恐怖にさいなまれながら仕事をしておりました。
正直仕事内容に関しては不満はなかったです。
楽しかったですから。
ここで頑張って、この施設で過ごす利用者に安心・安全を提供し続けたいという思いもありました。
ただ、恐怖には勝てなかった。
結局2年半で退職という形になりました。
皆様もいろんな思いをもって仕事をされているかと存じます。
やりがいを持って働いているかたも多いでしょう。
ただ、ある時をきっかけに、自身の思いが変わってしまうことがあります。
それは仕方がないと思います。
人間ですから。
強烈なことを経験すると良きも悪きも変わってしまいます。
それはあなただけではありません。
皆そうなのです。
思ったことを行動に起こしていきましょう。