福祉現場の現状

naoのブログ

主に福祉業界のことについてお話できればと存じます。異業種についても触れていきます。

【介護】離設事故について考える

こんばんわ。naoです。




今回は離設事故について考えたいと思います。





離設事故とはその名の通り、利用者が無許可で外出してしまうことを指します。



介護施設は玄関がオートロックになっていたり、非常口にはカギが、居室の窓はファスナーロック(窓がそれ以上あかないようにするもの)になっているために、普通ではこういうことが起きるとは考えられません。




では、なぜ起きるのか。意外と単純なミスで起きます。



そして誰のおかげでお金を頂き、生活できているのかを理解できていないと起こりやすいと私は思いました。



では私の施設で起きた実際の事例をもとにお話しいたしましょう。(ともに私の出勤時間外の出来事になります)




①カギのかけ忘れ



洗濯ものを干すために非常扉を開錠した後に施錠を怠り、そこから利用者が出てしまうのです。





開けたら閉めるは当たり前ですが、業務が溜まっていたり、急な呼び出しがあると施錠を忘れてしまうことがあります。




こういう場合は指差し確認を行ったり、カギをかけたか確認を必ずしてから、別のところへ行くというのを徹底すればこういったミスは減らせます。



意識して取り組むといいでしょう。



②訪問者と一緒に玄関から


施設には多くの訪問者がやってきます。その都度ドアの開閉があるわけですから、その隙に一緒に出てしまうことがあります。





私の施設ではそのまま利用者が大通りに出てタクシーで自宅付近まで帰ってしまわれることがありました。




支援者は「今人がいない。だから事務所の人間が見てくれるだろう」



事務所は「利用者の見守りは私たちの仕事ではない。支援員が見守っているだろう」



と双方は言っていました。




その結果、その利用者が自宅付近をうろついているのを目撃した、近所の人が施設に電話して初めて全員が気づきました。




双方の思い込みによる、ヒューマンエラーでした。



この件に関しては支援員、事務所ともに悪いと思います。(人任せにしすぎです)




私の施設では人手が足らない時は事務所がみてくれるのですが



先ほどの支援員の発言をよくよく聞くと「事務所に見てほしい」と一言かけておらず、連携が不足していました。



事務所はドアが開閉している時は、常にドアの前にいておかないといけない(マニュアルあり)のにも関わらず、その日は大きい機械の搬入があったために、ドアが開きっぱなし、


事務員は利用者は職員がみているから大丈夫という過信があり、持ち場を離れてしまい、隙をつかれた格好となりました。



本当に単純なミスが重なった結果、離設という大きな事故になってしまいました。




ともにケガがなかったからよかったものの、仮に利用者が離設し、事故にあってしまうと、ご家族の評価はがた落ちどころか施設全体の評価を大きく損ねてしまいます。




それで済めばいいですが、最悪訴えられることも頭に入れておいてください。(実際に福岡で過去に離設した利用者が死亡する事故があり、損害賠償請求が行われたことがあります)




誰のおかげで私たちが生活できているのかを考えればミスはなくせると思いますし、連携や確認、人任せにしない、決まりを守れば必ず離設事故も無くせると思います。



上記以外のパターンを経験されている方もいると思いますが、必ず原因を追究し、二度と起こさないように業務にあたってくださいね。




それでは。